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楽団員紹介

インタビュー 米川 さやか(2ndヴァイオリン首席奏者)

2017-05-01
— ヴァイオリンを始めたきっかけは。
 
 兄がピアノを小さい頃に習っていて、その教室ではヴァイオリンも教えていたんです。それで、私が4歳の頃に、兄のレッスンに着いて行った時に見かけたヴァイオリンを弾くお姉さんがすごくきれいで、自分でもやってみたいなと思ったんですね。母に「私はあれを習いたい」と言ったんですが、先生に「小さすぎるので、あと1年待ちなさい」と言われて、1年待って、5歳の時からヴァイオリンを始めました。先生からたくさん宿題が出たこともあって、どんどん練習することで難しいものが弾けるようになりました。もちろん練習は苦痛は苦痛でしたけど、難しい曲が弾けるようになるのは楽しかったです。
  小さい時から、ヴァイオリニストになりたいと思っていましたが、友達がバイトや部活や塾や遊びに行ったりしている中でヴァイオリンを続けていた思春期など、やめたい時期がなかったわけではありません。ただ、ヴァイオリンを弾くことが好きという気持ちだけは失うことがなかったので、ここまで続けて来られました。
  高校は普通高校に行ったので、音楽大学に入って初めて音楽仲間ができました。皆、本当に努力家でしたし、「こう弾きたい」という主張をきちんと持っている姿に圧倒されましたね。皆が切磋琢磨し技術を高めていく中で、仲間同士のライバル意識が強くなってしまう時があります。未だにそういう雰囲気は得意ではありませんが、このオーケストラに入ったら、みんなで一緒にやろうというフレンドリーな雰囲気があって安らぎました(笑)。
  卒業したら、大人数で団結して何かを作り上げる仕事がしたいという思いから、オーケストラに入団したいと思っていました。大学を卒業して、ベルリンに3年留学したら25歳でした。そろそろ自立して食べていきたいと思っていたところ、帰ってくるのと同時にこちらに入団することができたんです。オーケストラに入ってみて、関西は初めてだったのですが、皆さん親切で、お付き合いを大事にされるので、良くしてもらって、すんなりなじめたように思います。
 
— オーケストラでセカンドヴァイオリンを弾く面白さを教えてください。
 
 内声を担当しているので、「つなぎ役」ができるところでしょうか。例えば、メロディを弾く人たちを下から支えたり、陰ながらオーケストラを動かしたり、それがアンサンブルでは要になるように思います。他のセクションの人たちと関わる時に、首席奏者として、セカンドヴァイオリン全員の思いを代弁できればと思っているのですが、入団当初はそういう白黒はっきりつけるリーダーシップの役割は自分には向いていないと思ってたんです。でも7年続けることができて、団員の皆様のお陰だと思っています。
 
— これから、どういうヴァイオリン奏者を目指していきたいですか。
 
 これまでもどんなコンサートであれ、何か一つでもお客様の心をグッとつかむ瞬間があるような演奏をしたいと、心がけてきました。ひとつひとつの演奏会で、それを続けるということですね。
 
米川さやか写真:(C)飯島 隆
 
聞き手/小味渕彦之(音楽学・音楽評論)
 
~プログラムマガジン2017年度4・5・6月号掲載~
 
 
 
 
 
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