00962153
 
 

2013年度 定期演奏会 公演批評

2013年度 定期演奏会 公演批評
 
第182回 定期演奏会
第182回 定期演奏会
第182回 定期演奏会
第182回 定期演奏会
第182回 定期演奏会

≪捻ったウイーンプログラム≫
2014年1月24日(金)19時00分開演 ザ・シンフォニーホール
 
 第182回定期は“捻ったウィーンプログラム”と題されたもので、指揮は下野竜也。「シェフからのメッセージ」のタイトルが《マニアック ニューイヤーコンサート》となっており、そこでの下野の弁によれば『1月の定期なので、変化球のニューイヤーコンサートにしようと思いたち』ということで、かなり捻ったプログラムになっている。ウィーンとニューイヤーコンサートと言えば、ウィーン・フィルによるものが超有名で、シュトラウス・ファミリーのワルツやポルカなどが並ぶプログラムが一般的だが、今回は“捻った”とある通り、思いもよらない曲が並べられている。
 最初はシェーンベルクのヴァイオリン協奏曲。シェーンベルクはウィーン生まれだからというわけだが、ニューイヤーコンサートと関係づけるには、それが12音技法で書かれていることもあって、あまりに難解だし、決してポピュラーでもない。実演に接することは稀だし、CDを探してもわずかな録音しかないという代物。それを川久保賜紀の独奏で演奏したのだが、ヴァイオリン・ソロもオーケストラも演奏至難な曲だけに、川久保は楽譜を置いての演奏だったし、オーケストラも最初は少々自信なさげの音と表情だった。しかし川久保のソロは決然とした表情に貫かれており、曖昧さのない、それだけに愛嬌もないのだが、剛柔を巧みに使い分けた多彩な表情で立派に弾き上げた点は大いに評価できる。オーケストラも曲が進むほどに自信なさげな様子は解消され、しっかりとした歩みを聴かせるようになった。全体的には正確に音にすることに追われ気味の感があったにせよ、各楽器を点描的に配したオーケストレーションの面白さは、かなり良く伝えていたと言えるだろう。
 後半は一転して、スッペの序曲集。スッペはシェーンベルクより半世紀ほど前にダルマチアで生まれた作曲家だが、ウィーンで活躍し、オペレッタなどがウィーンの人々に愛された。演奏されたのは序曲「ウィーンの朝・昼・晩」、喜歌劇「快盗団」序曲、喜歌劇「美しいガラテア」序曲、喜歌劇「スペードの女王」序曲の4曲で、スッペと言えば最初に頭に思い浮かぶ喜歌劇「軽騎兵」序曲を入れていないことも捻ったところ。演奏はいずれも華やかさと快活さを軸に多彩な表情を盛り込んだもので、素直に聴く人の心に入ってくる魅惑的なメロディをたっぷりと歌わせ、快活な部分では少々煽り立てるくらいの勢いに乗せて、スッペの音楽の魅力を十分に堪能させてくれた。いずれの曲も、いわゆる接続曲風の構成だが、その繋ぎもスムースで魅力的な演奏だった。そして最後、普通は定期演奏会ではアンコールを演奏しないのだが、それも捻ったところのひとつだろう、今回は本プログラムから外していた「軽騎兵」序曲を華やかかつ充実した表現で演奏して、聴衆を大いに沸かせた。
                                                            (C)福本 健
 
公益社団法人大阪交響楽団
Osaka Symphony Orchestra
〒590-0074
大阪府堺市堺区
北花田口町3-1-15 東洋ビル4F
TEL:072-226-5533
FAX:072-226-5544
 
 
四国支局
〒790-0051
愛媛県松山市生石町
649-11-402
TEL:089-947-4751
FAX:089-934-3577
 
 
201309301658395847.jpg
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
<<公益社団法人大阪交響楽団>> 〒590-0074 大阪府堺市堺区北花田口町3-1-15 東洋ビル4F TEL:072-226-5533 FAX:072-226-5544