インタビュー 伊藤 瑳紀(ヴァイオリン奏者)
2025-01-01
— いつ頃からヴァイオリンを始めたのですか?
クラシック好きの父の勧めで、小学生になった6歳から始めました。最初は近所の先生につきました。とても自由に、楽しくレッスンをしてくださる方で、発表会ではヴィヴァルディのコンチェルトを、先生とチェリストである先生の旦那様も参加してくださって、小編成のオーケストラのように演奏できて楽しかったです。
クラシック好きの父の勧めで、小学生になった6歳から始めました。最初は近所の先生につきました。とても自由に、楽しくレッスンをしてくださる方で、発表会ではヴィヴァルディのコンチェルトを、先生とチェリストである先生の旦那様も参加してくださって、小編成のオーケストラのように演奏できて楽しかったです。
— そこからヴァイオリン一筋ですか?
その後桐朋の音楽教室に入りました。他の習い事などは特にせず、ヴァイオリンだけ続けていました。そのまま桐朋の高校に入学し、レベルの高さに本当にびっくりしました。同級生は今、プロで活躍されている人ばかりです。くじけることもありましたけれども、そういう環境の中で、とても密度の濃い高校生活を送りました。
— 大学時代はどんな風に過ごしましたか?
大学時代は、室内楽をしたり、オーケストラの授業を受けたり、友人たちと音楽漬けの生活をして楽しかったです。その中で、オーケストラに入りたいなとは、ずっと思っていました。桐朋の音楽教室でアンサンブルの時間があり、その時からみんなで演奏するというのが好きだったんです。オーケストラってどんなに好きな曲があっても、自分一人でできないじゃないですか。なので、みんなで一つの大きい音楽を創るというのが楽しかったんです。
— 大学を卒業して、どういった生活になりましたか?
大学院2年目の夏に大阪交響楽団のオーディションがあり、翌2月に入団しました。東京のオーケストラもエキストラとして参加させていただいたことはありましたが、数回ぐらいで、ほとんどプロのオーケストラの現場を知らずに大阪に来ました。
— 入団して、大阪に住んでみてカルチャーショックはありましたか?
関西のオーケストラということもあってか、皆さんとっても面白いです。あと、カルチャーショックではありませんが、メンバーの皆さんが優しい方ばかりで雰囲気の良さにびっくりしました。大阪響の皆さんは人間味あふれる熱い方々ばかりなので、それが音楽にも表れていると思います。
— 印象に残っている本番ってありますか?
カーチュン・ウォンさんの指揮でラフマニノフの『交響曲第2番』を演奏した時(第218回定期演奏会、2018年6月1日)と、ユベール・スダーンさんがいらしてシューベルトの『交響曲第2番』を演奏した時(第224回定期演奏会、2018年12月13日)ですね。みんなの音が自然と集まるんです。最近ではトーマス・ザンデルリンクさんが来られた時(ブルックナー『交響曲第7番』第275回定期演奏会、2024年10月4日)。音楽に妥協がないところは前回4年前とまったくお変わりなく、リハーサルで少しでも呼吸が合わないと「もう一度」ってなるんですね。でも、「こういう音を出したい」というイメージをみんなで共有できました。
— オーケストラの中でヴァイオリンを弾いていて、良かったなと思うのはどんな時ですか?
よく聴いていた曲を実際に演奏できる時はやっぱり心が躍ります。特にR. シュトラウスが好きなので、『英雄の生涯』『ドン・ファン』のようなあの壮大な音楽をオーケストラの一員として演奏できた時は嬉しかったです。あとはやはり、舞台でお客様から拍手をいただく瞬間は一番幸せだなと思います。
伊藤瑳紀 写真:(C)飯島 隆
聞き手/小味渕彦之(音楽学・音楽評論)
~プログラムマガジン2024年度1・2・3月号掲載~
