親愛なる大阪交響楽団のファンの皆様
今回大阪交響楽団に招かれたことをとても嬉しく思い、また感謝しています。私にとって、日本だけでなく、アジアで初めての交響楽団との共演の機会を迎えることが出来るのです。
大阪交響楽団の素晴らしい音楽家の皆様たちと、バーンスタインとショスタコーヴィチという二人の作曲家の作品を演奏出来ることは、これ以上のない喜びです。二人の作曲家は、私にとって、それぞれ違った形で大切な作曲家で、音楽家としての私に多くのことを教えてくれました。
一人のアメリカ人として、国外でアメリカ人作曲家の作品を演奏することは常に喜びをもたらしてくれますが、特にバーンスタインに関しては特別な思いがあります。彼は、作曲家であり、ピアニストであり、指揮者であり、その全ての分野で歴史に足跡を残すほどの偉業を達成しています。つまり、本当の意味で完全な音楽家だったのです。一流のピアニストであり私の偉大な友人であるアンドリュー・タイソンと、新たなバーンスタイン像を描き出していくつもりです。
ショスタコーヴィチの交響曲第5番、この曲を通して私たちが成し遂げなくてはならないことは、作品が持っている巨大なエネルギーと意志の力を正しく表現することだと思っています。
そして、最も大切なことは、楽団の皆様と私が音楽を創り上げていく過程を楽しむことができ、そして今回の共演が今後も続くコラボレーションのスタートになることだと思っています。
大阪でのデビューが楽しみです。
マンチェスターより
ジョナサン・ヘイワード
ジョナサン・ヘイワード写真:(C)Jeremy Ares Fischer