僕はどの現場においても、どんな取材においても「今、何が1番振りたい作品ですか?」との問いに「ばらの騎士です!」と即答してきた。それほどまでにこの作品は僕を、人々の心を掴んで離さないオペラなのである。もちろん、これまでに組曲を指揮する機会には何度か恵まれた。そして組曲を指揮すればするほど、早く全曲を振らせてくれっ!という願望は膨らんでいった。そんな中、大阪交響楽団から「是非、ばらの騎士のハイライトをやりませんか?」というお話しを頂いた。正直、この人達は神様なんじゃないかと思った。感謝である。
このオペラの内容についてここで語るなんてことはしないが、こんなに美しい「Yes」が出てくるオペラは、ばらの騎士の元帥夫人が言う、Ja Jaとフィガロの結婚で伯爵夫人が言うe dico di si しか僕は知らない。
前半はモーツァルトのポストホルンシンフォニー。実は僕のデビューコンサートで指揮した作品!約10年振りに指揮します!僕にとってばらの騎士を指揮できる感謝と初心を忘れない大切なコンサートになるでしょう!