大阪交響楽団 2016年度 シェフからのメッセージ

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2016「定期」シェフからのメッセージ

 
 
第205回定期演奏会   10月27日(木)
外山 雄三
外山 雄三
外山 雄三

2016年10月27日(木)19時00分開演 

 
 ショスタコーヴィチはプロコフィエフと共に20世紀を代表する交響曲作家である。ショスタコーヴィチは早熟の天才と言われ、レニングラード音楽院の卒業作品である交響曲第1番は発表後すぐ、アメリカでトスカニーニが初演したことで評判になった。
  1960年、モスクワで行われたチャイコフスキー・コンクールに私はチェロ部門の審査員として招かれていたが、コンクール全体の審査委員長がショスタコーヴィチで、コンクール半ばを過ぎた頃、審査員に挨拶するために現れた彼と握手をした時の、びっくりするほど小さくて冷たい手が忘れられない。こんな小さな、弱々しくさえ見える人が、あんな巨大な交響曲をいくつも書いたのか、と奇跡を見るような気がしたものである。
  何度か東京と大阪で、そしてモスクワでも共演したロストロポーヴィチとショスタコーヴィチのチェロ協奏曲第1番も、第2番も演奏したが、演奏会が終わって食事をしている時に、ぽつんと「彼は今シベリアなんだよ」と言ったことがある。当時の政権に疎まれて、いわば「島流し」になっていたのである。そんなことが当たり前だった「ソヴィエト連邦共和国」の恐ろしさを目の前に突きつけられた思いであった。
  交響曲の歴史はとっくに終わっているはずなのに、まだ古風な形式にとらわれている作曲家たちがいる、と言った人もあるが、私はショスタコーヴィチには「交響曲」という形でしか言い尽くせないものがあったのだと思う。人間というものを、あるいは、どうしても曲げられない信念を表現するために、交響曲という形式が必要だったに違いない。
  私が現在最も信頼している音楽家のひとり、有紀 マヌエラ・ヤンケと協奏曲第1番を演奏するのも非常に楽しみである。ご期待願いたい。
 
         大阪交響楽団 ミュージック・アドバイザー
                            外 山 雄 三

 
                 
            
                                         

 
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