大阪交響楽団 2016年度 シェフからのメッセージ

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2016「定期」シェフからのメッセージ

 
 
第203回定期演奏会   7月22日(金)
寺岡 清高 (C)飯島隆
寺岡 清高 (C)飯島隆
寺岡 清高 (C)飯島隆

2016~2018年度全6回シリーズ

≪ウィーン世紀末のルーツ~フックスとブラームスから始まる系譜(1) 

 

2016年7月22日(金)19時00分開演

 

 皆様本日はようこそお越し下さいました。はやいもので2004年に大阪交響楽団の指揮者陣に加わって12年、我々の世紀末ウィーンのシリーズも、切り口を様々に変えながら9年目を迎えます。今シリーズではブラームスとフックスを横軸に据えてみました。「ブラームスは知っているけど、フックスって誰?」という方がほとんどだと思います。実は7年前の第132回定期で、彼の交響曲第3番を日本初演したのですが、覚えておられる方なんていらっしゃるのでしょうか(笑)。  

 ウィーンの音楽大学では、今も昔も作曲科には「和声法」と「対位法」という二つの専門科目があります。フックスというのは「和声法」の先生で、彼の生徒の中にはマーラーやロット、シュミットといった「寺岡・大阪響」のシリーズではすっかりお馴染みの作曲家達のほか、シベリウスやヴォルフ、コルンゴルトのような作曲家達までいるのですから、先生よりも弟子達の方がはるかに有名です。当時は有名作曲家だったフックス自身の作風は、弟子達のような先進的なところがほとんどなく、保守的といっても良いほどのものですが、これだけたくさん後世に名を残す作曲家達を育てたということは、基本をきちんと教えて、それぞれの個性を殺さないという、彼が教師として優れた資質を持っていた証でしょう。  

 時代も学科も違いますが、私が学んだウィーン国立音大指揮科のラーヨヴィッチ教授の門下生も、個性豊かで面白い面々です。私が同時期に学んだだけでも、一学年下にはラトルの後任に選ばれたキリル・ペトレンコ、更に下の後輩にもアンドレス・オロスコ=エストラーダやアラン・ブリバエフといった、日本でも最近知られるようになった指揮者がいます。先生が一貫して基礎だけをうるさく教えることで、それぞれ個性的な生徒が育つところはウィーンの音大の伝統なのでしょうか。ちなみにウィーンの音大の授業風景というのはご想像がつきにくいでしょうが、一般大学で学ばれた方でしたら、ゼミや研究室の様子を思い浮かべて頂ければ、雰囲気は近いと思います。皆が教授を囲んで、ああでもないこうでもないと議論する様を、マーラーやロットに当てはめると、何だか微笑ましくなります。  

 「学内の師」フックスと「学外の師」ブラームス。影響を受けたり反発したりしながら、当時の若者達がどんな曲を書いていったのか?両師の作品と対比しながら、皆さんと3年6回の探求の旅にでようと思います。
 

                    
                  大阪交響楽団 常任指揮者 寺岡清高
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