大阪交響楽団 2014年度 名曲コンサート 公演批評

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2014年度

 

2014年度 名曲コンサート 公演批評

2014年度 名曲コンサート 公演批評
 
第81回名曲コンサート
第81回 名曲コンサート
第81回 名曲コンサート
第81回 名曲コンサート

“初夏に楽しむベートーヴェン”
2014年6月28日(土)13時30分/17時00分開演
ザ・シンフォニーホール
指揮者の柴田真郁は国立音楽大学から、ヨーロッパへ留学、ドイツやスペインの歌劇場やオーケストラで研鑚を積み、実地で多くのノウハウを身に付けたという。今回の曲目はヴェルディの歌劇「運命の力」序曲、プロコフィエフの組曲「キージェ中尉」、それにベートーヴェンの交響曲第7番という、いわば名曲コンサートにはふさわしいプログラムであった。なお「キージェ中尉」は普通の管弦楽のみの版ではなく、②ロマンスと④トロイカのみ、オリジナルどおりバリトン独唱を加えた形で演奏され、独唱には若手の須藤慎吾が起用されていた。
 内容的にはベートーヴェンが最も完成度が高く、手に入った演奏が展開されていた。木管はすべて3管に補強され、さらに金管のホルンとトランペットが、倍管になっていたのでも分かるように、柴田は19世紀以来のドイツの伝統に即した、重厚深遠なサウンドを目指したものと推察される。それは今日の流行でもある、ピリオド奏法によるスタイルなどとは、一線を画した復古調ともいうべきもの。その意味で柴田の主張は、立派に成果を上げていたといえる。第3楽章スケルツォと、トリオのテンポの交替など、明らかに工夫を凝らした形跡が明瞭に窺え、見事なデビューぶりだった。
 プロコフィエフもモダン・ミュージックに対する、指揮者の意気込みと、丁寧な音楽造りの技術的な確かさも感じられ、好感の持てる快演になっていたと思う。そして須藤の明るく若々しいバリトンも、確かな技巧を以てうたわれ、改めてこの版の魅力を知らしめたといえよう。ヴェルディも歌劇場での経験に支えられた、ドラマティックな迫力溢れる表現だったが、最初の金管のファンファーレなど、やや鋭利に過ぎてとげとげしく、もう少し膨らみと柔軟さがあった方が、ヴェルディらしいサウンドが得られたのでは推察される。だが全体に演奏のクオリティは高く、柴田の実力をストレートに感じさせる、優れたコンサートだったと評価出来るだろう。(628日・ザ・シンフォニーホール)
(C)出谷 啓
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