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2014年度 名曲コンサート 曲目解説

 
 
第85回名曲コンサート   2月11日(水・祝)
児玉 宏
奥村 愛

“春への誘いブラームス”
2015年2月11日(水・祝)
昼の部 13時30分/夜の部 17時00分 開演 
 
ウェーバー:歌劇《オベロン》序曲

 「男と女、どちらが心変わりし易いか」。妖精の王オベロンは、些細なことで妃と言い争いに。従者パックが「真の愛に結ばれた男女がいれば、妃の怒りも解けましょう」と、騎士ヒュオンと太守の娘レツィアの2人を選び、その愛の行方を見守ることに-。カール・マリア・フォン・ウェーバー(1786~1826)が書いた、全3幕の歌劇《オベロン》。1824年にロンドンのロイヤル・オペラから委嘱を受け、2年後に作曲者の指揮により、同地で初演されました。しかし、彼は帰国途上で死去し、これが最後の作品となりました。有名な序曲は、ホルンが奏でるオベロンの角笛で開始。妖精の国を象徴する柔らかな木管楽器のフレーズや、劇中に登場する快活な四重唱や美しいアリアの旋律が散りばめられています。
 
 
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64

 「君は、輝かしい曲が好みだったね? どんな風に曲を開始すればいいんだろう」。1839年の夏、フェリックス・メンデルスゾーン・バルトルディ(1805~47)は、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のコンサートマスターで親友のフェルディナント・ダーヴィト(1810~73)に手紙で問い掛けました。2年前に協奏曲を書く約束を彼としていたからです。曲は親友の助言を受けつつ、一応の完成を見て、1844年にダーヴィトの独奏で初演。しかし、メンデルスゾーンはその後も改訂を続け、初期稿では13小節しかなかった第1楽章のカデンツァを36小節に拡大するなど、多くの手を入れ、現在の形にしました。こんな自己批判を抜きに、広く人々に愛される“メンコン”が生まれ得たでしょうか。作曲者が悩みぬいて生み出した第1楽章の冒頭主題は、一瞬で聴く者の心を捉えます。続けて演奏される第2楽章は、さながら天上の響き。輝かしい技巧に彩られた最終楽章は、ヴァイオリンの魅力をいかんなく発揮します。奥村愛さんの美しい音色と共に、楽しみましょう。
 
 
ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 作品73

 「ペルチャッハとは、どんなに美しい場所なんだろう」。親友のヨハネス・ブラームス(1833~97)が書いた交響曲第2番を聴いた高名な外科医、テオドール・ビルロート(1829~94)は、こう呟いたそう。21年を費やして最初の交響曲を書き上げたブラームスは、翌年の1877年、南オーストリアの保養地ペルチャッハで第2作の作曲に取り掛かり、こちらは僅か4カ月で完成させました。この曲には牧歌的な雰囲気と柔らかな陽光、温かな感情が満ち溢れ、“ブラームスの田園交響曲”とも呼ばれます。特にブラームスは、作曲時の環境や気分を曲に反映するタイプなので、ビルロートも冒頭のような感想を抱いたのでしょう。
 第1楽章の冒頭で低弦が奏でる3つの音(D-C♯-D)は、曲全体を支配する基本の動機でもあります。これに導かれて、ホルンが穏やかな第1主題を、次にチェロの主導で甘い第2主題を呈示。主に第1主題と基本動機が展開され、静かなコーダ(終結部)へ至ります。そして、古代旋法に基づく第1主題と光が差し込むような第2主題を伴う、内省的な第2楽章。メヌエット形式を踏襲した第3楽章は、第1楽章の基本動機を発展させた牧歌的な主部と、躍動的な2つのトリオ部からなります。最終楽章は、軽快な第1主題と荘厳な第2主題を対置。“職人ブラームス”らしい隙のない書法で展開、熱狂のもとに閉じられます。
 

(C) 寺西 肇(音楽ジャーナリスト)(無断転載を禁ずる)

 
 
 
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