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2013年度 定期演奏会 公演批評

2013年度 定期演奏会 公演批評
 
第184回 定期演奏会
第184回 定期演奏会
第184回 定期演奏会
第184回 定期演奏会

≪魅力再発見・ピアノ協奏曲③≫
2014年3月18日(火)19時00分開演 ザ・シンフォニーホール 
 
 滅多に聴く機会のない珍しい作品をプログラムに載せることで、今や有名になったと言ってもよい大阪響だが、今回も《魅力再発見・ピアノ協奏曲③》と題して、ほとんど知っている人はいないのではないかと思えるヘルマン・ゲッツのピアノ協奏曲第2番が前半のプログラムとしていた。ブラームスより7歳年下のゲッツは、35歳という若さで亡くなっているため、作品もあまり多くないし、特に高く評価される作品もほとんどないようで、今ひとつ魅力に乏しい音楽を書いた人ではないかと思える。実際のところ、今回演奏されたピアノ協奏曲第2番にしても、主要な主題などの素材は、強く印象に残るとか心に刻まれるような旋律的魅力に溢れているようにも思えない。しかも、とにかく細かいパッセージが休みなく続いて、ひたすら音の数の多さで間を持たせているようなところが多い。それでいてその音の多さの効果があまり感じられないのである。ピアニストにとっては尽くし甲斐がないのではとすら思えてくる。加えてオーケストラの扱いがあまり巧くないようで、響きが薄いし、徹底してピアノの伴奏に回っている感じ。これは協奏曲と言うよりオーケストラ伴奏付きのピアノ独奏曲の趣である。しかし独奏した福間洸太朗は、尽くし甲斐があろうがなかろうが、ひたすら軽快かつ明快に弾き切って立派であった。もっと音楽的表情が欲しいとか味わいのある表現が聴きたいなどとは、曲が曲だからとても言えない。オーケストラも伴奏に徹しながら堅実ではあった。
 何かやり足りない思いを残したような協奏曲のあと、後半のプログラムであるブラームスの交響曲第4番で、鬱憤を晴らすかのような熱演が展開された。こうして2曲を並べて聴くと、ブラームスの作品がいかに名曲であるかを改めて強く実感させられるが、名曲を名曲らしく演奏したことも実力であろう。第1楽章冒頭は、少しアンサンブルのまとまりに心許なさを感じさせたものの、曲が進むほど、そして楽章が進むほどにまとまりを増し、表情にも伸びやかさが加わって魅力的な演奏になった。児玉宏音楽監督は、特別なことは何もしていないような素直な、しかしたっぷりと音楽をうたわせた、穏やかでデリケートな、そして微妙な揺れや色合いの変化を盛り込んだ表現で、味わいのある演奏を聴かせてくれた。全体に快活で明朗に過ぎる傾向があったと言えるかも知れないが、最後のパッサカリアに向かってエネルギーを高揚させてゆく手並みはなかなかのもので、十分な説得力を持った演奏であった。(3月18日・ザ・シンフォニーホール)
 
 
 
 
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