大阪交響楽団 2014年度 定期演奏会 公演批評

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2014年度

 

2014年度 定期演奏会 公演批評

2014年度 定期演奏会 公演批評
 
第190回 定期演奏会
第190回 定期演奏会
第190回 定期演奏会
曲目
第190回 定期演奏会

 シェイクスピア生誕450年記念【ジュリアス・シーザー】
≪自然・人生・愛~マーラーとそのライヴァルたち②≫
 
2014年12月15日(月)19時00分開演 ザ・シンフォニーホール
 
  常任指揮者の寺岡清高による《自然・人生・愛~マーラーとそのライヴァルたち》シリーズの第2回は、当楽団の定期ですでに何度かその作品がとりあげられたハンス・ロットの「ジュリアス・シーザー」への前奏曲、同じくすでに交響曲第3番と第4番が定期で演奏されたフランツ・シュミットの、今回は交響曲第1番、そしてブラームスのピアノ協奏曲第2番というプログラムで、ロットはほぼ1年半ぶりの再演である。
 そのロットの前奏曲は、なかなかに力の漲った演奏で、再演ならではの安定感もあったものの、少し力み過ぎかと思える音量が気になった。オペラの前奏曲として構想されたという作品だけに、ドラマティックな変化に富んだ曲になっているのだが、強音での管楽器群の頑張りがちょっと過ぎたように思えるし、表情もやや一本調子になっていた。もう少し弦楽器とのバランスを配慮したコントロールがあったならという思いが残る。
 おそらく日本初演だろうというシュミットの交響曲でも、ロットと同じような感想を持ってしまった。25歳で書き上げたという作品だけに、曲の書き方自体に力が入り過ぎているようなところもあるが、旋律的にも聴き易く魅力的に思えるところも少なくない音楽になっている。しかし主に金管楽器を強調するようなところが多い演奏で、やはり弦楽器とのバランスが悪い。もしかすると曲そのものがそのような作りになっているのかも知れないと思えるのは、木管楽器が2管の編成であるのにトランペットは4本使っていることから察せられるのだが、もし曲そのものがそうだとしても、弦楽器の数、そしてその音量を考慮して、バラセンスの良いまとまった響きを作り出すのが指揮者の役目ではないかと思うのである。そして表情も、より細やかな強弱法によるデリケートさが欲しかった。堅実に音にすることに追われてなのか、各パートは精一杯音にしているのだが、オーケストラとしての一体感が希薄だったようにも思う。
 最後のブラームスでは、今回が当楽団に4回目の登場となるクリストファー・ヒンターフーバーが独奏した。彼はこれまでにも堅実で安定した技巧を披露してきたが、難曲で知られる第2番でも、技術的にはまったく問題ない演奏を聴かせた。オーケストラも今回の曲の中では最も充実していたと言ってよいだろう。それでも、この名曲から受けるはずの味わい深さや感動からは、いささか遠かったというのが実感。ヒンターフーバーのピアノの音が、ブラームスにしては少し軽過ぎたと思えること、そして表現も少し軽々と流れ過ぎたことが原因のひとつだろうし、オーケストラにも音色的な魅力と響きのふくよかさが乏しかったことが関係していたのだろう。
(12月15日・ザ・シンフォニーホール)                      (C)福本 健
 
 
 
   
 
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